第1章では、和声を勉強するにあたって、必要な用語や概念が書かれています。和声記号はコード記号とは違い、ローマ数字により度数で表記します。
主音
音階の起点となる音
音度
音階の各段階
C-dur
ドイツ語による「ハ長調」
幹音だけで出来ている最も基礎的な調。基本調という。
幹音
♯や♭が付かない音
和音
一定の秩序に従って組み合わされた幾つかの音の集合体
左の小節から
- 原型
- 転回位置
- 如何なる構成音でも機能は同じ
3和音の転回位置には第1転回位置と第2転回位置が存在する
3和音
基礎和音形体
- 7thや、テンションノートなどを含まない形
- 3和音に含まれている音それぞれを、構成音という
- 原型の場合、低い音から根音、第3音、第5音と数える
各音度の3和音
- それぞれをI度の和音、II度の和音〜…VII度の和音と順に呼ぶ
- それぞれの和音にローマ数字で音度記号が付けられる
第2章では和声を勉強する上での、最も重要な概念が書かれています。
- 合唱が基本であること
- 声部が存在すること
ピアノをはじめ、コードを鳴らすことができる楽器にとっては、和音というものは一つの塊として考えがちですが、その根本にはその重なった音数だけの声部があるという考え方を念頭に置きましょう。
各声部にある適切な音域や声部の配置をもとに、良い響きの和声を吟味することが大事といえます。
4声体
- 基本的な合唱の形態
- 混成4部合唱
- ソプラノ
アルト
テノール
バス − の4声部で構成される - 外声 – ソプラノとバスを指す
- 内声 – アルトとテノールを指す
- 上3声 – ソプラノ、アルト、テノールを指す
上3声の配置
- バス課題: 与えられたバスラインに、上3声を配置する課題
- 密集配分: ソプラノとテノールの音程が1オクターブ以内のもの
- 開離配分 ソプラノとテノールの音程が1オクターブ以上のもの
※密集配分は構成音を順番に重ね、開離配分は一つ飛ばしに配置すれば可能。
音域
各声部には適切な音域がある
声部間の距離
- ソプラノ⇔アルト: 同度〜1オクターブ
- アルト⇔テノール: 同度〜1オクターブ
- テノール⇔バス: 同度〜12度(1オクターブと5度)
大抵のLow interval limitはこれらに倣えば適切に解決される。