副属七の和音/セカンダリードミナントの説明です。借用和音の一つで「借用V度進行」とも言います。
主な目的は一時的な転調(主調で使用する和音以外の和音を進行の中に使う)です。好きな場所に際限なく自由に使えるものではありませんので、どのような流れの規則の中に入れられるかを説明します。
ある調のそれぞれの和音は、固有のドミナントを持っています。それらが副属七の和音/セカンダリードミナントです。
上の図はハ長調/C majorに於いての副属七の和音/セカンダリードミナント一覧です。「◯→◯」というように、進行が結びついています。
主調(この図の場合ハ長調/C major)の固有の和音を一時的に主調と考えた場合のV/V7の和音と覚えればOKです。
(その考え方の流れが上記の図の「◯→◯→◯」です。)
長調においては「II, III, IV, V, VI」の和音
短調においては…
- 自然短音階では…「III, IV, V, VI, VII」
- 和声的短音階では「IV, V, VI」
- 旋律的短音階では「II, IV, V」
長調のVIIの和音の様に、最初から減三和音だと和音の機能自体がトニックにならないので副属七の和音/セカンダリードミナントが存在できません。
(短調(自然/和声的)のIIも同様です。)
これらの和音のTDS機能はS(サブドミナント)に相当します。